FILCO 『Majestouch Lumi S Tenkeyless』 レビュー ~スカル柄フレーム&2色成形PBTキーキャップを採用した特別仕様のメカニカルキーボード

2020年12月に発売されたFILCOのキーボード「Majestouch Lumi S Tenkeyless」。
定番のメカニカルキーボードとして地位を確立しているMajestouch 2を特別仕様に仕立てた”Special Edition”モデル。蓄光素材を配合したスカル柄フレーム、2色成形&2トーンカラーのPBTキーキャップ、その2点が大きな特徴。遅いクリスマスプレゼントみたいな形でいただいたのですが、せっかくなのでファーストインプレッションで触れていきます。
Majestouch Lumi S 製品紹介 | ダイヤテック株式会社
https://www.diatec.co.jp/shop/LumiS/

ますは製品情報について触れると前述のとおりMajestouch 2がベースになっているメカニカルキーボードで基本部分は通常モデルと変わらず、蓄光素材を配合したスカル柄フレームと2色成形&2トーンカラーのPBTキーキャップが独自の特徴。ラインナップはフルサイズ・テンキーレス、日本語配列・英語配列、キースイッチ3種、で計12モデルあり。自分が手にしたのはテンキーレスの日本語配列で赤軸のモデルです。

内容物はキーボード本体・交換用キーキャップ・専用キープラーx2・PS/2変換プラグ・説明書類。キーボードにはプラカバーが被されています。

本体正面。キーレイアウトは至って標準的なテンキーレス。しかしブラック一色の通常モデルと違ってスカルで埋め尽くされたフレームと2トーンカラーのキーキャップはMajestouchのイメージを一変させる外観になっている。事前に情報を知らない人が見たら誰もMajestouchとは思わないでしょう。

本体正面(アップ)。遠目で見ても近くで見ても見た目のインパクトはまぁすごい。でも品質が良いおかげかイロモノ感は意外となくて、むしろデザイン性の高さも感じられる。そこは実機を見ないと伝わらないかもしれない。

ファンクションキー。Esc~の列にはメディアキーなどのファンクションキーが備わっていますが、そこに普通ならDIPスイッチで行うキーコード変更の機能もあり。左Ctrl⇔CapsLockの入れ替えなどができます。

LEDキャップ。CapsLockやScrollLockのオンで発光するLEDキャップは色がパープルで毒々しい。スカル柄フレームに合わせた感じで、こういう細部にもこだわりを感じる。

フレーム。大きな特徴の一つであるスカル柄のフレームについてここで触れると、蓄光素材を配合している事もあってかホワイト基調だけれども独特な色合いになっている。その色合いは日光で採光している日中と照明を点けている夜間では見え方も違ったりする。表面は少しザラつきのある処理がされていて指紋が付いても目立たずテカる事もないでしょう。蓄光素材の発光については後述。

フレーム(側面)。継ぎ目なくプリントされているのでデザイン面に違和感がある部分は無し。この柄はさすがに1個1個違うわけではないでしょうけど、どこを見ても不揃いで本当に埋め尽くされているという感じ。

エンブレム。テンキーレスはフレームの手前に取り付けられていますが、通常モデルと違ってブラックになっていてここも特別仕様と言える部分。スカル柄とうまく掛け合わさっていて良いアクセントになっている。

エンブレム(スペースバー)。正確に言うとエンブレムではなく刻印だけれどもスペースバーの前面にもFILCOのロゴが入っている。今回が初出となるこのキーキャップ、ここで純正品だと立証されている形ですね。

本体裏面。ここまでさすがにスカル柄にはなっていませんでしたが、ここも蓄光素材を配合したものを使っていたりする。滑り止めのラバーシートが前後左右の4か所に設置されており、中央部にはラベルとFILCOの正規品だと証明するシールが貼られています。

スタンド。ここも蓄光素材を配合したものが使われていて、接地面にはラバーパーツが設けられている。作りは至って普通。

ケーブル。通常モデルと同じく一般的なビニールで直付けされている形。Majestouchの新型ではなく既製品の特別仕様=中身は変わっていないので、ここにまで変化を求めるのはさすがに贅沢か。

キースイッチ。正真正銘のCheery MX、ド安定のド定番なので今さら語る事もないです。

キーキャップ(表面)。2色成形&2トーンカラーのPBTキーキャップはアスファルトカラーとスカイグレーカラーの2色が使われており、印字はミントグリーンとも言えるチェレステカラーになっている。2色成形ですから印字の部分にわずかな凹凸もなく、PBT製なので通常モデルのABS製みたいなテカリは微塵もないマットな質感。

キーキャップ(裏面)。2色成形を立証する構造で厚みも加工処理も十分と思える品質。

キーキャップ(比較)。手元にあったABS製のものを隣に装着して並べてみると、やっぱり見た目からして品質が全然違うなーと改めて思う。ABS製は使い込んでいくとトップがテカリだしてプリントの印字は汚れて削れもしていくでしょうけど、こちらはその心配がないと断言できそう。あと、打鍵感や打鍵音も少しばかり違っている。こちらはなんというか打つ際にチャチな軽さがなくて、耳に響く音もわずかに抑えられている感じ。見た目だけでなく実用性もGood。

フレーム(発光)。蓄光素材はリモコンや家まわりの小物によく使われているのでどういうものかは想像できると思いますが、暗所で派手に光るのではなく薄っすらほんのりと光る。いくつか撮影してみて一番近かったのではこれでしょうか。でもその薄っすら光るのがスカル柄を引き立てる良い演出になっています。不気味ですよ、いい意味で。

今回はファーストインプレッション=ちょっと触った程度の感想ですが、大きな特徴とする2点は想像していたとおりのものだったのと想像とは違っていたものになっていました。後者の方はスカル柄フレーム。製品情報を最初見た時は(これまたエグいものを出してきたな・・・)と思いましたし、実機が届くまでその印象は変わらず。でもいざ触れてみるとエグいと言えばエグいけれども受け付けない感じではなくて、これはこれでデザインバリエーションモデルとして十分ありだなと。それに2トーンカラーのキーキャップがいい塩梅になっていて、とても映える。難点を強いて挙げるならこれと合いそうなマウスの選択肢が少ない事ですかね。グレー系のモデルなら違和感はなさそう。
前者の方は2色成形&2トーンカラーのPBTキーキャップ、想像していたとおりの品質で満足。スカル柄フレームにどうしても目が持っていかれるでしょうけど、もっと注目すべきはこちらだとも思います。Majestouchに足りなかった部分をこれでようやく補完できたのではないかと。通常モデルに使われているABS製よりは圧倒的に良いと断言できます、これを目当てに買い替えを推奨できるくらい。キーキャップは気になるけどスカル柄フレームはやっぱりちょっと無理・・・と思う人はフレームがブラックの「Majestouch 2SS Edition」(AA)が近日発売予定になっているので、そちらを検討するのもいいでしょう。むしろMajestouchの既存ユーザーは銀軸でもOKなら2SS Editionを買うべきだと評したいです。