Razer 『Razer BlackWidow (2019)』 レビュー ~定番ゲーミングメカニカルキーボードの2019モデル~

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2019年4月に発売されたRazerのキーボード「Razer BlackWidow (2019)」。
2010年に登場してから今日までシリーズ展開が続いており、定番のゲーミングメカニカルキーボードとして地位を確立しているBlackWidow。これはその最新版となる2019モデル。「Razer BlackWidow Elite」と共に実機を試す機会をいただいたので、ここでは自分なりのレビューを記していきます。

Mechanical Gaming Keyboard - Razer BlackWidow
https://www2.razer.com/jp-jp/gaming-keyboards-keypads/razer-blackwidow



製品情報


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製品情報をおさらいしておくと、このBlackWidowはフルサイズのゲーミングメカニカルキーボードで、日本ではキーレイアウトが2タイプ(英語配列/日本語配列)出ており、今回試しているのは日本語配列のモデル。キースイッチ:Razer Mechanical Switch(Green)、押下特性:約50g、キーストローク:4mm、アクチュエーションポイント:1.9mm、キーレイアウト:109キー日本語配列、ケーブル長:1.9m、サイズ:幅448x奥行き170x高さ38.8㎜、重量:約1248g、という仕様。

最新版の独自メカニカルキースイッチ・Razer Mechanical Switch(Green)採用、Razer Chroma対応のRGBキーバックライト搭載、フルキープログラム対応、特定のキーを長押しする事で割り当てを拡張できるRazer HyperShift、オンボードメモリとクラウド上に設定を保存できるハイブリッドストレージ、フルNキーロールオーバー対応・アンチゴースト機能、3方向にケーブルを通せるケーブル配線オプション、統合ソフトウェア・Razer Synapse 3、などが特徴。


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開封して内容物を確認。今回は開封済のサンプルを提供していただいきましたが、他所の情報を見るに抜けているものはないはず。キーボード本体・マニュアル類の2点のみ。キーボードにはプラ製の保護カバーがかけてあります。

外観


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★表面・・・・フレームの形状は初期モデルからおそらく変わっておらず、今やベーシックと言えそうなデザイン。キーレイアウトは至って標準的な日本語配列です。


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★裏面・・・・フレーム裏は各部を除けばフラットな構造。滑り止め用のラバーシートが5か所に取り付けられており、スタンドが左右に設置。ケーブルが3方向に出せるよう横一杯に溝が入っています。


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★前面・・・・フレームの前面は傾斜のかかった形状になっており、中央にはロゴが発光する光沢のロゴプレートがあり。


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★背面・・・・こちらも90度の断崖ではなくほんの少し傾斜のかかった形状に。中央にはケーブルを通すホールがあり。


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★側面・・・・前から後ろにかけて傾斜がかかっており、この向きから見るとわかりづらいですけどキーはステップスカルプチャー構造になっています。


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★側面(スタンドON))・・・・スタンドは2段階上げられる作りになっていますが、詳細は後述。高く上がる方をONにして後方を計測すると約1.5cm上がる模様。

各部の詳細


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★キーレイアウト(左側)・・・・前述のとおり標準的な日本語配列になっているので、どこか引っかかる点は無し。F1~F7にはFn経由でのメディアキーが備わっている。あと、Razerのキーボードは以前からですが日本語配列で”かな文字”を入れていないのは好印象。キートップがすっきり見えてとても良いです。


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★キーレイアウト(右側)・・・・配列に関しては以下同文。見切れちゃいましたがF9~F12にはFn経由でのクイックマクロ記録キー・ゲーミングモードキー・キーバックライト調整キーが備わっている。インジケータは以前のモデルだとテンキーの上にありましたが、この2019モデルはカーソルキーの上にあり。


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★フレーム・・・・梨地処理されたような見た目になっているフレームは写真だとスチール製っぽく見えましたが、実際は樹脂製。でも強度は十分で強く押し込んでもしなったりヘコんだりはしない。表面はザラっとした手触りで指紋が付着しても目立ちにくいです。


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★フレームロゴ・・・・テンキー上に刻まれたロゴは最新のデザインで、さり気なく目に入ってくる品の良さがあり。最近のRazer製品っていう感じがする部分です。


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★インジケータ・・・・フレームロゴと同様にさり気なく目に入る刻印がされている。クイックマクロ記録のみレッドで点灯、それ以外はホワイトで点灯。


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★ロゴプレート・・・・ここだけかつてのRazer製品を彷彿とさせる光沢パーツが使われている。ロゴの部分はキーバックライトと連動して発光します。


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★ラバーシート・・・・滑り止め用として裏面の5か所に取り付けられてあるラバーシートはいずれも大きめのサイズ。キーボード自体の重量も結構ありますし、普通に使っていてズレる事はまずなさそう。


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★スタンド①・・・・小さいのと大きいのが備わっていて、その2つで2段階上げる事が可能。スタンド底面にもラバシートが付いているという抜かりのない作りに。


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★スタンド②・・・・小さい方を上げると後方が約0.7cm高くなります。


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★スタンド③・・・・大きい方も上げると前述のとおり後方が約1.5cm高くなります。


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★ケーブル配線(中央)・・・・以前のモデルだと中央に固定されていたケーブルは3方向から出せる構造に。少々頼りなく見えますが溝にしっかりはめ込めば気にする部分でもなし。


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★ケーブル配線(左右)・・・・以下同文。でもフルサイズで左右にケーブルが通せるようになったのは何気に大きなポイントかも。


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★ケーブル・・・・初期のモデルと変わらず編組のメッシュタイプ。太さはUSBポートやヘッドセット用端子が備わっていないので至って標準的。結束ゴムバンドが付いているので収納時は楽に束ねる事が可能。


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★ケーブルコネクタ・・・・コネクタは銀でも金でもなくダークグレーになっていて、さらにトレードカラーのグリーンも取り入れていて、見えない部分にも手が込んでいてちょっと感心。


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★キースイッチ・・・・Razer Mechanical Switchはグリーン/オレンジ/イエローの3タイプあるのですが、2019モデルはグリーンのみで後から追加されるのかは不明。仮に追加されても直販サイトかRAZERSTOREのみの取り扱いになるかも。さておき、このグリーンのスイッチはタクタイル感+クリック音のタイプと明記してあり、Cherry MX系で例えるなら青軸系。耐久性8000万回で水やホコリに強い設計とも謳っている(2019モデルは防水設計ではない)。ただ、使用感は一般的な青軸とはちょっと違います。詳細は後述。


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★キースイッチ(ズーム)・・・・以前のスイッチは製造元=kailhのロゴも入っていましたが、最新のこれは”RAZER”のロゴのみ。キーバックライト用のLEDパーツは大きめでこれはよく光りそう。それと内部の白いプレートは鉄板でここも抜かりにない作りになっている印象。


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★キーキャップ・・・・ゲーミングメカニカルキーボードでよく使われている透過型のABS製。大手ゲーミングデバイスメーカーの製品は大体このタイプなので、これが基準と言ってもいいでしょう。指紋の付着が少し目立つのは仕方ないところ、使い込んでいくうちにテカりだすかは現時点ではわからない。


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★キーキャップ(互換性)・・・・試しにCherry MX系のキーキャップを取り付けてみると普通に合致して問題なく使える。つまり互換性ありです。WASDキーやカーソルキーを交換してアクセントにするのもいいでしょう。今回はレッドのキーで試してみましたがRazerならやっぱりグリーンの方がいいかな。

ソフトウェア


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ソフトウェアのRazer Synapse 3はキーパッドやマウスを常用しているので既にインストール済み。わざわざ入れ直すのもキツイので導入に関しては割愛。キーボードの設定画面は本体そのものが中央に載っており、キーの部分をクリックすると設定一覧が左側に表示される。左端の3本マークをクリックすると各キーの割り当て一覧も表示される。


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設定項目一覧。キーボード・マウス入力の割り当てやマクロ登録、それにRazer HyperShiftやデバイス間の相互操作など現状のカスタマイズ性は網羅していると言っていい内容。操作は直感的に行えるので少しいじれば把握できるでしょう。


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ちなみにフルキープログラム対応となっていますが、FnキーとWindowsキーは設定変更不可。それらを変更できちゃうとキーボード上の機能が成り立たなくなりもしますし、他のキーはカスタマイズできるので別に問題ないかと。


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キーバックライトの設定画面。明るさは0~100の段階を1刻みで調整可能。キーバックライト自体を消灯させる事はもちろんできますし、ディスプレイのオフやアイドル状態に合わせて消灯する事も可能。ここも直感的に操作できます。


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ライティングモードの選択・設定。ウェーブ・オーディオメーター・スターライト・スタティック・スペクトラムサイクリング・ファイヤ・ブリージング・ホイール・リアクティブ・リップル・環境認識の11モードあり。それらを説明するには数的にも表現的にもちょっと無理なので、色々な光り方をして飽きる事はないとだけ言っておきます。LEDの連携に関しては確かChroma対応のゲーミングデバイスだけでなくPhilipsの照明なども対象に入っていましたから、イルミネーションの可能性は想像以上。

キーバックライト


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この写真と実際に見たのとではちょっと違ってくると思いますが、キーバックライトの発光具合はとてもキレイ。光量は十分でムラもなく下品に思えるほど派手でもないので、なんというか光り方のバランスが絶妙。部屋の照明を点灯していても消灯していても良き演出をしてくれます。


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ズームして見ても印字にムラはありませんし、キーまわりも光がはみ出るような過剰な発光ではありませんし、キーバックライドの精度はゲーミングメカニカルキーボードの中でもトップクラスではないかと。


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ちなみにFnキーを押すとライティングモードをどんな設定にしてようがFn経由で機能するキーだけ白く光ります。判別しやすい。

ファーストインプレッション


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数日使った状態で感想を述べると、BlackWidowのフルサイズ(フローティングデザインのモデルを除く)はフレーム前面の傾斜をはじめとした設計がいいのか、パームレストが必須になっているような自分でも不思議と馴染む。なので普段のタイピングでもゲームプレイでもポジションで苦労する事があまりない。そしてフレーム・プレート・キースイッチどのパーツも作りはしっかりしているので、使用時の安定感は文句なし。歪み・グラつき・ズレなどは微塵にも感じません。ベーシックなフルサイズだからこそ実現する高精度を手で体感できます。


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打鍵感に関しては青軸系と思って使うと若干重く感じる。Cherry青軸のメカニカルを取り出してきて比べてみると、キーボードの作りを考慮してもやっぱり若干重い。一般的な青軸よりしっかりした打鍵感とも言えますし、特有の軽さがなくなったとも言えます。ちなみにRazerの旧スイッチは押下特性:約45gだったのに対し、この現スイッチは押下特性:約50gですから、そう感じるのも当然でしょうか。


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打鍵音に関しては騒音アプリで計測を試みたのですが、どうも正確ではないっぽいので参考外で。音の大きさは一般的な青軸なみ、でも鳴り具合というか響き具合というかちょっと違っている。わかりやすく例えるなら青軸系が”カチャカチャ”と高く響くのに対し、こちらは”ガチャガチャ”と少し芯の詰まった響き方をする。打鍵感だけでなく打鍵音からも青軸系より少し重いという印象を受けます。それなりにうるさいけれども本体がしっかり作られているおかげか音の響き方に雑味がないので、そこまで不快に感じはしないかと。

総評


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どのシーンで使っても高い基準を満たしている実用性、形状は従来と変わらないのにビジュアルが良くなっているデザイン性、その両立を見事に実現していてBlackWidowシリーズのスタンダードモデルに相応しいものだと思います。最新の要素を抜かりなく取り入れているが過剰な付加機能は一切なく、スタンドやケーブルなど使い勝手に差が出る部分はちゃんと刷新されていて、本当にいい意味でスタンダードに徹している。尖ったタイプは他の上位モデルがその役目を担うでしょうから、立ち位置を考えると上出来の一言でしょう。キースイッチの良し悪しはこれに限らずCherry MXだろうとkailhだろうと結局は各自の好み次第になるので、一概にどうとは言えませんし合うか合わないかは自ら試すしかない。・・・・それにしてもフルサイズの盤石な安定感はテンキーレスやコンパクトサイズじゃ出せないよなぁ、と久々に使ってみて再確認もしました。しかし同じフルサイズでもスリムさを謳ったようなタイプで同レベルの安定感を期待するのは無理でしょうし、ロングランシリーズとなっているBlackWidowのこの型がいまだ現役なのも何か納得がいきます。




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