Razer 『Razer Tartarus V2』 レビュー ~外観・構造~

2017年12月に発売されたRazerのキーパッド「Razer Tartarus V2」。
その名のとおり「Razer Tartarus」の後継機となるゲーミングキーパッドで、俗に言う左手用デバイスの類でも最新機となるモデル。Mecha-Membraneキースイッチ採用やスクロールホイール搭載など魅力的な部分が多く、この手のデバイスを長らく使用している自分としては買わない理由がない・・・・という事で予約していたものが到着。今回は外観・構造を主に触れていきます。
Chroma Gaming Keypad - Razer Tartarus V2
https://www2.razerzone.com/jp-jp/gaming-keyboards-keypads/razer-tartarus-v2

パッケージ。側面がグリーンで画像や文字はシンプルになっている、最近のRazerらしいデザイン。・・・・ここで仕様諸々をおさらいしておくと、キースイッチ:Razer Mecha-Membrane、キー数:合計32キー(ホイール等を含む)、ポーリングレート:1000Hz、ケーブル長:2.1m、サイズ:幅153x奥行き203x高さ60mm、重量:約346g、という内容。
メンブレンとメカニカルの長所を兼ね備えたMecha-Membraneキースイッチ採用、Mid-Heightキーキャップ採用、フルカラーのキーバックライト&8種のイルミネーションモードを搭載した”Razer Chroma”、人間工学に基づいたエルゴノミックデザイン、クッション付きパームレスト、フルアンチゴースト機能、統合ソフトウェア・Razer Synapse 3.0、などが特徴。

開封。キーパッド本体はスポンジに覆われていて、梱包に関しても相変わらず手を抜いていない。

内容物。キーパッド本体と説明書類のみ、それと写真に映っていませんがロゴステッカーも付いています。

表面。初代に比べると盤面のキーが15個から19個に増えて、さらにかつてのRazer Nostromoにあったスクロールホイールも追加。サムモジュールやパームレストの構造もNostromo寄りの作りになっています。

裏面。滑り止め用のラバーシートが5ヶ所に備わっており、前後の2つは結構な大型サイズ。初代はネジがゴムで塞いでいましたが、こちらはご覧のとおりそのままの状態。

右側面。サムモジュールまわりは初代とまったく別物で、Nostromoの方がベースと断言できる構造。

左側面。妙に立体的な右側と比べて左側は結構スリムな見た目。列ごとに形状は違うけれどもキーキャップの薄さが目を引きます。

前方。初代も右から左にかけて傾斜のかかった形状になっていましたが、こちらの方が傾斜の角度はさらにかかっている感じですかね。

後方。パームレストにクッションが取り付けられて初代より少し盛ったような高さになりましたが、パームレスト自体も初代より高くなっている感があり。

盤面。5個×4列-1個=19個のキーが備わっており、右下にはスクロールホイールが搭載。08/12/13/14のキーには矢印がプリントされている。ちなみに初代の方を4年近く使ってその矢印が剥がれたり欠けたりする事はなかったので、こちらもその心配は多分ないでしょう。

盤面(横)。4列のキーはご覧のとおりフラットではなく湾曲気味になっていて、列ごとに形状が異なる作り。上から2列目のキーはなかなかの薄型です。

キースイッチ。基本部分は普通のメンブレンという感じですが、上に付いている金具がメカニカルっぽい感触を実現する”Mecha-Membrane”の正体でしょうか。その感触を一言で言えばメンブレン以上メカニカル未満。メンブレンに青軸っぽいメカニカル感を取って付けたような、本当にそんなキータッチです。でも普通のメンブレンよりかは全然良い。あと、打鍵音は青軸なみにカチャカチャ鳴ります。

キーキャップ。スイッチの方が独特な構造になっているので、軸と言えるこちらの部分も構造が独特で初代の方と比べても頑丈そうな作り。キートップの材質は同社のキーボード製品でもよく使われているABS製で、マットな質感だけれども指紋の付着は従来どおり目立つ。でも全体的に安っぽくはないです、安くないですからね。

スクロールホイール。入力性は上下スクロールとクリックの3つ、回転はヌルヌルタイプでノッチ感はほんのわずか。指があたる部分は凹凸のグリップなので1回1回が回しやすく、少し触れるだけで回転のコツは掴めるのではないかと。

サムモジュール。サムパッド・サムキー・シフトキーとLEDインジケータが備わっている。度々言いますがここの部分は本当にNostromoで、初代の面影は一切ありません。

サムパッド。8方向にプログラムが可能となっているここの部分は初代と同じく、どの方向にもカチカチっとした感触があるメカニカル仕様。その感触は初代よりしっかりしている印象。中央のスティックは着脱式です。

サムキー。小さくて丸いこの部分もサムパッドと同じくカチカチっとした感触があるメカニカル仕様。

シフトキー。”20”の刻印がされているこの部分は盤面のキーと同じ構造です。キーバックライトも光ります。

LEDインジケータ。従来どおり3つのLEDが一つや複数で発光してプロファイルを判別する形。

パームレスト。表面は従来どおりサラサラな手触りのマットタイプ。面積は初代とあまり変わらない大きさです。

パームレスト(クッション)。PUレザー?の柔らかい合成皮革が使われており、質感もロゴの刻印もなかなか良い感じですが、耐久性はある程度使ってみないと正直わからない。この部分の取り外しはできません。

パームレスト(前方)。初代とは違って内部に溝というか空間のある作りで、そしてここもNostromoに近い作りとも言える。自分はNostromoを使っていた時ここに指を引っかけて持ち上げる事が多かったので、またそれができるようになったのも何気にポイントですね。

パームレスト(着脱)。レバーを押してスライド式で調整する仕組みだった初代とは違い、こちらは取り外してハメコミ式で調整する仕組み(ここもNostromoと同じ作り)。初代はスライド式にしたせいか若干ガタつきがあったので、安定性はこちらの方がいいです。

裏面(ラバーシート)。5ヶ所に備わるラバーシートのグリップはなかなかのもので、デスク面はもちろん超大型マウスパッドみたいな布地に置いてもしっかり固定されます。

ケーブル。同社のキーボードほどではないけれどもマウスよりかは太めのメッシュタイプ。しなり具合は新品状態という事もあってかやや硬め、質感はコネクタから付け根まで上々の作りです。

ケーブル(付け根)。初代もNostromoも断線する気配はありませんでしたし、これもそのあたりは全然問題ないでしょう。

実重量。公称で約346gとなっていた重量はケーブル抜きで量ってみると、初代より50g近く重い約296gという結果。

キーバックライト。とりあえず輝度100%の状態で発光してみましたが、単色もマルチカラーも鮮やかに光りますしキーの刻印もムラなく光りますし、見栄えは十分良し。光りモノ好きな人でも納得がいくレベルではないかと。

・・・・まだ届いたばかりの状態なので今回はここまで。次回はソフトウェアや他機種との外観比較などについて触れてみようと思います。この時点でちょっとした感想を述べると何回も何回もNostromoと発言しているように、これは実質Nostromo V2だと思います。デザイン・構造・機能のあらゆる面でNostromoに近く、そして新たな要素をいくつも取り入れているので進化型と言っても過言じゃない。この系統を古くから使い続けている身としては、よくぞ出してくれたと賞賛を送りたい一品ですね。ただ、この手のデバイスを初代から導入したという人には面影がやや薄い後継機なので、どこかしらに違和感を感じるかもしれません。
<続き>
Razer 『Razer Tartarus V2』 レビュー ~ソフトウェア~
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