Razer 『Razer Orbweaver』 レビュー ~使用感~

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3/1に発売されたRazerの左手用デバイス「Razer Orbweaver」。
キースイッチにCherry MX・青軸を採用した”メカニカル”な左手用デバイス。1ヶ月近く使ってみたので
同社の「Razer Nostromo」との比較をメインに、自分なりの使用感でも触れてみます。

Razer 『Razer Orbweaver』 レビュー ~外観~
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まずはポジションから。Nostromoと形状がまったく一緒というわけではないので、各部の調整を何度か
試行錯誤したりもしましたが、そこまで違和感なく移行はすんなり。Nostromoに比べるとOrbweaverは
少しフラット気味に感じる形状なので、手を置くスタイルはちょっと変わるかもしれません。






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20個のキーは青軸。このキースイッチは代表的な4種類(青軸・赤軸・茶軸・黒軸)の中でも、一番好みが
分かれそうなもの。”カチャッ”と鳴る打鍵音と、ある意味もっともメカニカルらしいと言えるクリック感ありの
キータッチ。爽快に感じる人もいれば、不快に感じる人もいる。ゲームに向いているとも言われていますが
それに否定的な声もあり。感触を口で伝えるのは結構難しいので、できるだけ触れてから判断した方が
いいでしょう。

個人的には○軸じゃないと絶対ダメというこだわりはないので青軸は青軸でいい感じ、メンブレンよりかは
打っていて気持ちいい。ただ、キーボードの方が現在赤軸なので、できる事なら合わせたいとも思ったり。
その気になれば分解してキースイッチを交換できるので、カスタムの余地はあるわけです。






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Nostromoは14キー3段+ホイールでしたが、Orbweaverは20キー4段の構成。1段増えただけに最上段は
どうしても指を伸ばすような形になります。そこを除けばNostromoと変わらず、どれも押しやすい範囲。






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相変わらずうまく撮れませんが、バックライトのグリーンは本当に鮮やか。キートップがここまでキレイに
光るものは、他社の製品だとまだ存在しないかもしれない。常時点灯しておきたくなるレベルです。
(同社のメカニカルキーボード・Blackwidow Ultimate 2013は同じくらいキレイ)。






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サムモジュールにある丸型のサムパッド。ここもカチカチッとクリック感があるメカニカルな操作性が新鮮で
ぐりぐり回していると気持ちいい。ソフトウェアで8方向に割り当てが可能にはなっていますが、斜め4方向を
単体で押すには至難の業なので、実用的に割り当ての数は上下左右の4つと考えておいた方がいいかも。

このサムパッドはNostromoに比べると小さい&低いので、Nostromo→Orbweaverに移行する形の場合
親指を意識して置いておかないと、いつの間にか指がパッドから離れてるという事がおそらく起きそう。
っていうか自分がそうだったので、慣れが必要になってくるかもしれません。






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サムモジュールの上部にあるサムキー、下部にあるシフトレバー、ここも共にスイッチがメカニカル仕様。
Nostromoに比べて断然良くなった。サムキーはしっかりしたクリック感になり、間違って押す事が解消。
シフトレバーは押しやすい位置になり、かつストロークが浅いので瞬時に押せる。サムキー~サムパッド
~シフトレバー間の移動もやりやすいです。






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サムモジュールの短所があるとすれば、可動式になっているせいか内側方向へ押す時に少しグラつく。
これは応急的な対策が一応あり。本体~サムモジュールをつなぐケーブルをその隙間に入れ込むと
グラつきが治まります。ただ、サムモジュール部を伸ばしきった状態だと隙間が広くなるので無理。






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パームレスト&リストパッド。グリップの効きと手触りは第一印象と変わらず良好。少々汗ばむ程度では
滑る事もありません。パームレストは角度調整が可能で2段階固定になっていますが、あえて固定せず
前後に動く形で使用していました。これがまた手の動きに合わせてパームレストが”シンクロ”するので
なかなか良い。面白い使い方ができるなぁと思う部分です。






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キーマップインジケータ。ここはNostromoに比べると、改悪と言える部分かもしれない。インジケータの位置が
手前ではなく奥側になってしまったのと、光る部分が小さくなって視野的に見づらくなった。あと各所でも既に
言われていますが、キーマップの切替が瞬時にできずワンクッション入る(ディレイがある)仕様になっている。

ここはキーマップ切替を頻繁に行うゲームの用途だと、大きなマイナスになりそう。自分も以前プレイしていた
とあるMMOで3つのキーマップを駆使していた経験がありますから、切替にディレイがあると痛手になるのは
理解できる。ファームウェアの更新で解消される可能性はあるかもしれませんが、どうでしょうかね・・・・。
(追記)更新によってキーマップの遅延は解消されました。






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ケーブルは重要な部分でもありませんが、Razerの高額製品にしては珍しく非メッシュの通常タイプ。
数cmほど巻かれているプラカバーは本体の高級感に反して安っぽいので、外した方がいいかも。






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続いてソフトウェア・Synapse 2.0を見ていく事に。クラウドベースなのでインターネット接続が前提でしたが
現在はオフラインでも使用可能(上に表示されるメールアドレス横の▽で選択できる)。日本語対応ですし
設定も比較的シンプルなので、誰にでもわかりやすい内容ではないかと。

キーパッドのカテゴリには”カスタマイズ”と”照明”の項目があり。カスタマイズは、各キー・キーマップの
割り当てが可能。クリックして選ぶだけのようなやり方です。キーにカソールをもっていくと、画像のとおり
大きく表示される仕様。






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「移動先 サイドビュー」をクリックすると、サムモジュール側が表示。サムパッドの設定は別窓。






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サムパッドの設定は、方向(4方向)とボタン(8方向)のどちらかを選択。一つ注意しないといけない点は
キーマップごとで別々の選択はできず、仮に4方向を選択すれば全て4方向で割り当てないといけない
仕様になっています。






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割り当ての内容は以上のとおり。

①デフォルト・・・・(標準で割り当てられているキー)
②キーボードの機能・・・・(キーボードの単キー、CtrlやAltなどを加えるショートカットの組み合わせは可能)
③マウスの機能・・・・(左右クリック・ダブルクリック・進む/戻る・上下スクロール)
④マクロ・・・・(登録したマクロ、リピートや押してる時だけ発動などのパターンも選択可)
⑤デバイス間操作・・・・(Synapseに対応したマウスの感度(dpi)やプロファイルの切替が可能)
⑥キーマップの変更・・・・(特定の番号に切り替えるスイッチ、順々に切り替えるサイクルの2択)
⑦プロファイルの切替・・・・(登録したプロファイルの切替)
⑧プログラムの起動・・・・(特定のファイル・ウェブサイトの起動が可能)
⑨ジョイスティック・・・・(ジョイスティックのボタン(1~24)、方向(X軸・Y軸)の割り当てが可能)
⑩無効にする・・・・(何も割り当てない)






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照明の項目。バックライトの発光モード(点滅・常時点灯)と、輝度調整(4段階)が可能。






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マクロのカテゴリは、マクロの登録・編集を行うところ。






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アドオンのカテゴリはよくわかないし、別に重要でもなさそうなのでスルー。Synapseについては以上。






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<Nostromoよりも良いところ>
①キー数が増加・・・・(ホイールはなくなったが、実質3キーほど増加。4列でも範囲的に問題なし)
②サムモジュールまわりの使いやすさ・・・・(サムパッド・サムキー・シフトレバー、どれも良くなった)
③各部分の位置・角度調整が可能・・・・(手に合わせて調整ができる、何気にすごい特徴)
④デザイン・高級感・・・・(最近のRazerらしいカッコよさ、マットブラックの質感もGood)
⑤キーバックライト・・・・(Nostromoは消していたけど、Orbweaverは点けておきたい鮮やかさ)


<Nostromoよりも悪いところ>
①ホイールがない・・・・(キーが増えても使い勝手は違うので、なくなったのは正直もったいない)
②キーマップの切替が遅い・・・・(ゲームの用途では大きなマイナスになる部分)


<人によりけり>
①青軸のキースイッチ・・・・(メカニカルスイッチの中でも一番好みが分かれる、特に打鍵音)
②筐体のサイズ・・・・(Nostromoよりも幅・奥行きが10~20mmほど大きい、見た目がゴツい)
③価格・・・・(Nostromoが2台買える高額品、でもニッチな機器&メカニカル仕様を考えると妥当?)





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Nostromoとの良し悪しは、ざっとまとめて以上のとおり。全てにおいてOrbweaverが上回っている
というわけではなく、一長一短が出てくる感じでしょうか。左手用デバイスはゲームの用途以外にも
一般作業や絵描きなどのツールとしても使われているので、部分的な評価が想像以上に分かれる。
自分が良いと思えるところがダメっていう人もいますし、客観的に見るのはほんと難しい・・・・。






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最後にまとめ的な感想を。これまでNostromo系(n52・n52te・Razer Nostromo)のモデルを6年以上も
使っていましたから、Orbweaverにすんなり移行できたとはいっても完全に馴染むまでは、まだ時間が
かかりそうだなというのが本音。でもNostromoには戻らず、このまま使っていきたいと思えるものです。
発売してから数日で評価している人を見かけましたが、少し使っただけで結論を出すのは早計すぎる。
もっと使い込んでみないと本当の良し悪しはわからないかもしれません。

「Razer Nostromo」と「ロジクール G13」しか選択肢がなかったのを考えれば、新型モデルの登場は
歓迎すべき事。ただ、こういうものが本当に好きな人じゃないと手が出せないような価格はどうしても
ネックになりそう。これから新たに左手用デバイスの導入を検討している人は、6,000円台で売ってる
上記2機種から入った方が無難でしょう。この「Razer Orbweaver」は上位モデルであり、上級者向け
でもあり・・・・。しかし全て”メカニカル”の独特な使用感、他では味わえない気持ちよさです。