ノートPCに装着できるサブモニター『On-Lap 1301』、レビュー

ノートPCに取り付けてデュアルディスプレイ化できる13.3インチ液晶モニター「On-Lap 1301」が
12月中旬に日本でも発売されるとのこと。以前に海外で見かけた台湾製のモニターですが
そのメーカーであるGeChicさんからレビューしてみないか?と、直接オファーをいただいたので
日本発売よりも一足先に入手。ある程度使ってみたので、早速レビューしてみます。
Gechic Corporation - On-Lap ノート型モニター
http://www.gechic.com/product_jp.asp

まずはパッケージ。こういうニッチなジャンルの海外製品は、パッケージがその国のままという事が
多いですが、ちゃんと日本仕様になっています。梱包もモニターなので、それなりに丁寧。

中身はモニター本体・ケーブル類・吸盤・吸盤補助プレート・ケーブルタイ・マニュアル・クイックガイド
という内容物。マニュアル等も日本語で作られています。

さてこの「On-Lap 1301」はUSBモニターではなく、USB給電(バスパワー)+D-sub/HDMI接続のモニター。
液晶:13.3インチ、解像度:1366×768、表面処理:グレアパネル(光沢)、消費電力:5V-1.0A
入力端子:D-sub/HDMI、サイズ:幅355×高さ227×奥行き13.8mm、重量:865g、というスペック。
ノートPCの装着は付属の吸盤で取り付ける仕様。インターフェイス類は内部に備わっています。

厚さは13.8mm。LEDバイックライトを採用しているので、ノートPCの液晶なみに薄型サイズ。


液晶画面とフレームが分かれる構造で、液晶画面はぐるっと最大225度ほど回転する仕組み。


液晶画面の右サイドには設定ボタンのマークがあり、最初はタッチ式かと思いましたが
操作は裏側にあるボタンでやります。



液晶画面下のカバーを開けると、内部にUSBケーブル(直付け)と入力端子があります。
D-Sub/HDMIの端子は左右に分かれており、D-Subは左側、HDMIはUSBと一緒で右側。
ちなみにDVIの明記が各所にありますけど、付属しているケーブルでの接続はHDMIです。

D-SubとHDMIのケーブルは付属していますが、モニター側に接続するコネクタの型は特殊。
自分は詳しくないのでよくわかりませんが、コネクタの詳細はマニュアルに記載されてあります。

各所の説明は以上、というわけでノートPCに取り付けてみます。今回用意したのは友人から借りてきた
15.6インチのモデル(富士通 FMV LIFEBOOK AH77/D)。結構いいスペックなので不足はないでしょう。

ノートPCには吸盤で装着するちょっと原始的なやり方ですけど、これなら機種問わずといったところ。
吸盤はネジ式になっており、モニター裏にはそれを取り付けるネジ穴が備わっています。

ノートPCの天板に引っつけるだけの簡単な設置。天板はツルツルな光沢のものなら問題なく吸着しますが
そうでないものは付属の吸盤補助プレートを貼ればOK。吸着具合も十分な強度。


装着完了。天板に乗っけてるという感じで見た目はいいとは言えませんが、まぁ許容範囲。
15.6インチのサイズなら、液晶画面をよほどきつい角度にしない限りは安定して使えそうです。



これまでになかったスタイルのノートPCデュアルディスプレイ化。今回は15.6インチと13.3インチの
異なるサイズですけど、斬新かつ新鮮な構成でこれは面白い。このノートPCの液晶とは色合いが
若干違っているものの発色は良く、想像していたよりも随分キレイです(HDMI接続)。

視野角は公開されていませんが、TNパネルの液晶でしょうしUSB給電という点を考慮すると
悪くはないかなという印象。上下はちょっと狭く感じますが、ノートPCの液晶と同等と言えるレベル。


ノートPCのスペックで若干違ってくるかもしれませんが、動画もいい感じに見れます。

設定の画面ではカラー(コントラスト・輝度・色調整・色温度)、OSDメニュー(OSDタイマー・言語・リセット・Ver.)
入力選択(VGA・DVI(HDMI)・自動検出)などが選択・調整・表示できる仕様。D-sub接続の場合はさらに
画像設定の調整が可能。また、上下のボタンで輝度のクイック調整ができるようになっています。

公式サイトにも色々な使い方が紹介されていますが、モニター画面を天板側に戻してミラー表示させれば
対面の人も同じ画面を見る事ができます。

構造上、平面に縦置きもできるので、ノートPCには取り付けないで使用する事も可能。

横置きはそのままだとできませんが、スタンドを用意すればOK。ただ、ケーブルはノートPC装着を
前提にしているような長さなので、場合によっては延長ケーブルが必要になってくるかもしれません。

記事タイトルは”サブモニター”にしていますが、USB給電というちょっと変わっている点以外は
普通のモニターと変わりありませんから、メインモニター(プライマリ)としても使用が可能。
USBモニターでは無理な事ですし、PCケースの天板に装着するような一工夫もできますから
人によっては便利に使えそうですね。
一つ注意点を言えば、このモニターはHDCP非対応。HDMI接続でのデジタル放送やゲーム機の
表示はできないようです。PS3で試してみましたが、何も映りませんでした。そこはちょっと残念。

ざっくり使ってみての感想は、思った以上に液晶の性能が良く、色々な使い方ができて面白く便利。
USBモニターと比べるとケーブル1本で接続できるという手軽さはありませんが、DisplayLinkのような
ドライバの導入も不要ですし、映像はD-sub/HDMI接続なので安定感がやっぱり違ってくると思います。
難点というか気をつけなければいけないところは、薄型なのもあってややデリケートな作り。
なので不意にぶつけたりしないよう注意。あとノートPCに装着した場合、液晶画面が表向きなので
持ち運ぶ際は何かしら対策が必要になりそうです。
サイズ的に同じ13.3インチのノートPCが一番合うかもしれませんが、そのノートPCが軽量だと
使い方によっては後ろに倒れてしまう可能性があるかもしれません。今回使用した15.6インチだと
そういう心配は感じなかったので、個人的にはどっしりしたノートPCとの組み合わせが一番いいかなと。
USB給電のモニターは他にセンチュリーの「LCD-10000V」(AA)など、わずかに出てはいますが
サイズはこれが一番大きいですし、映像端子が2系統あるのも強み。それにノートPCに装着できる
モニターは世界的に見ても珍しいタイプ。日本ではこの「On-Lap 1301」が唯一の機種になると思います。
代理店は主にPCパーツを取り扱うユニティとなっており、発売日は12/20と書いてあるところもあり。
価格(オープンプライス)は現時点で明確に出ていない状況。USBモニター同様に安くはないでしょうけど
ノートPC用のサブモニターを探してた人には結構オススメな一品。お世辞抜きでいいですよ、これ。
Gechic Corporation 13.3型 液晶モバイルモニター On-Lap 1301
posted with あまなつ on 2011.12.10
Gechic Corporation
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